虫たちの消息
yo-yo
ジャンプして
空の高さをめざしていた
虫たちの翅が透明になった
さみしいね
ぼくたちの夏が行ってしまうね
とうとう本も読まず
砂だらけの栞を挿んだままで
ぼくたちはまた
長距離バスに乗る
海を残して
しょっぱいキスを残して
始まったか終わったかもわからない
そのままの夏を残して
ジッパーを引く
あとはアスファルトの上で泣くだけさ
空の色に
虫たちの翅を追いながら
とり残されて
自由詩
虫たちの消息
Copyright
yo-yo
2007-08-24 06:30:58
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