公園の通路
ペタ

行き場のない
公園が
たどり着く場所というのは
公園で
うろうろ
自転車が回る
公園には
行き場がない

なきむし
って
いうことばをしるまえに
なかなくなった
コンピューターが
公園に

みたいに
あつまるまえに
電線全部
むしりとった

ふりむいたら
だめだよ
というのはつまり
誰にたいしても
残酷な忘却を与えよ
という
自由のかたちの
提案なのだろう

公園は
まいにち
うろついているから
ひとつひとつの
場所の出来事なんて
おぼえて
いられない

電線の
切り口から
放散される電波の
電気の
火花
もまた
行き場のない
うろつきで
うろ
のなかを
うつろにして
どこにも
いられない




自由詩 公園の通路 Copyright ペタ 2007-08-23 10:30:05
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