その海から(予感)
たもつ

 
 
午前、すべての音を忘れ
掌からこぼれていく
ものがある
極東と呼ばれる
工業地帯のある街で
あなたは忘れられない
いくつかの日付をもち
数えながら折る指に
僕は気づいてはいけなかった
身支度して
パジャマを買いに行く
明日もまた変わらない朝がくる
と強く信じることもなく
それは何かの予感のように
またひとつ
掌からこぼれていくのだった
 
 


自由詩 その海から(予感) Copyright たもつ 2007-08-22 10:09:25
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詩群「その海から」