白い少女
悠詩

公園のトイレの結界を破り
用を足そうとすると
紙がない

わたしは紙を探す旅に出た

トイレの予約は
忘れずに

回数券で地下鉄を一駅
街頭でティッシュ配りをしている
手に取ると
生理用品サンプル

裏路地にネコの群れ
ゴミ袋の楽園にて
毛だまりの中で自慰
赤い斑点からアルラウネ
猫に鈴はない

おしゃれネズミはどこだ

わたしは耳を尖らせ
病原菌を排泄し
ネコに鈴をつけた


    *   *

開かずの間になった公園のトイレ
裏路地に放置されたいた札束
悶死していたネコ

物騒なこともあるものだと
わたしは地下鉄に乗り
手に持っていた十一枚綴りの回数券を
握り締めた


十七歳は続く





自由詩 白い少女 Copyright 悠詩 2007-08-22 01:44:33
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