光速の美夏
AB(なかほど)



あたし
夢のように消えた
夕べの歩行者天国
浴衣の君のように


    美しい国って
    もう来ないんでしょうか
    もうやって来たんでしょうか
    それともとっくに
    通り過ぎたんでしょうか


あたし
氷のように溶けた
甲子園の金属音が
蜩に溶けた頃


    目を開き
    心を開き


夏休みの友
の裏表紙に書いた落書き
程の真実に
ちゃんと生きている
  って言ってみろ


    遠くの歓声が聞こえる
    よりも早く
    感じて



fromAB


自由詩 光速の美夏 Copyright AB(なかほど) 2007-08-21 00:36:47
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