未消化
風音

だあれもいないところで
なあんにもないところで

泣きたい。

目が腫れあがるまで
泣きじゃくりたい。

けれど
そよ風が
「お静かにお願いします」

遠くに住む母からの電話
「大丈夫よ、元気よ、心配しないで」

「あんたなんか大嫌い」
そう言おうとすれば
良心が
「今まで我慢したんだから」

これ以上どうしろっていうの?

自由という枷を与えられ
私は途方に暮れる

自由ってなんにもできないこと。


自由詩 未消化 Copyright 風音 2007-08-20 10:10:06
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