彗星の卵
明楽

炭酸水のぷちぷち 弾け飛んだ泡つぶが
空へ昇って星になったら
一等星の青がソーダ水になって
ぷちぷち ぷちぷち 泡の星を撒き散らす

夜空が星で埋めつくされたら
僕のコップは薄い青のソーダ水で満たされる
一口こくんと飲んだら
僕の舌の上で彗星たちが飛び回る
たまらず口を開けたら
彗星たちは思い思いの場所へ飛んでった

コップの中には あと百個くらいの
彗星の卵が入ってる





1998


自由詩 彗星の卵 Copyright 明楽 2007-08-19 21:49:28
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