■共同作品■傍らの星
Rin.



   「海恋し潮の遠鳴り・・・」


瑠璃の雨洗いざらしのシャツを染め忘れえぬ日の海へ誘(いざな)う

夏座敷懐かし祖母の生家にて薄き格子のかげとまどろむ

逆光に揺れる向日葵のシルエット見とれてしまう見ほれてしまう

おもかげのかざしにと拾う百日紅さめやらぬ赤しばしとどめん

片貝を見つけて拾う朝凪の砂に紛れた有明の月



   「藍染めのそら」


髪上げてするり通せる浴衣袖
指先に、夏
残り香の鳴る

尽きそうで落ちそうで玉手花火のきんは散り散る星座を真似て

はじめての慣れぬ浴衣で夏祭り 金魚掬いに裾が濡れてた

揺れるピアス振り向くキミに何度惚れ射抜いた心は射的のオマケ

脇にぎっしり並んだ大道店 ひと夜限りの夢の迷い道







短歌 ■共同作品■傍らの星 Copyright Rin. 2007-08-19 11:45:17
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