■共同作品■傍らの星
Rin.
   「海恋し潮の遠鳴り・・・」 
瑠璃の雨洗いざらしのシャツを染め忘れえぬ日の海へ誘(いざな)う 
夏座敷懐かし祖母の生家にて薄き格子のかげとまどろむ 
逆光に揺れる向日葵のシルエット見とれてしまう見ほれてしまう 
おもかげのかざしにと拾う百日紅さめやらぬ赤しばしとどめん 
片貝を見つけて拾う朝凪の砂に紛れた有明の月 
   「藍染めのそら」 
髪上げてするり通せる浴衣袖 
指先に、夏 
残り香の鳴る 
尽きそうで落ちそうで玉手花火のきんは散り散る星座を真似て 
はじめての慣れぬ浴衣で夏祭り 金魚掬いに裾が濡れてた 
揺れるピアス振り向くキミに何度惚れ射抜いた心は射的のオマケ 
脇にぎっしり並んだ大道店 ひと夜限りの夢の迷い道 
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■短歌バトン■
共作連歌集(うただま)