金曜日はあたしのあなた。
哀詩

 

あなたがくださった薔薇も昨日には、
もう枯れてしまったの。
形を保とうとてさしだした小指から、
きれいにぱらぱらと落ちていく様が
なんだかあたしの恋心みたいでした。

こんどあいに来てくださるのは
いつになるでしょうなどとぼやいてみるつもりは
もうとうございません。
あなたのおもにになるくらいであれば、
どうか枯れてちって砕けたかべんになりたいものです。

あなたが落としていった、
あのあまったるいくちづけには参りました。
いつになってもあたしのくちびるを離れないのです。
一体なんのこうりょくなのであろう、と
考えるとどうじに、
あたしがあなたに置いたキスも、
そうであれば良いと願う所存でございます。

べっどにしみこんだ体温と、あい。
それらが今夜もひとりのあたしを
いっとう淋しくさせるのです。

きてくださらないのなら、
何ものこしていってほしくないのだと、
そのむねを伝えようにも、
あなたの面影がなくなったら
あたしは消えてしまいそうです。

とらわれてはいけない、
あなたにせっかく説うてもらった言葉もむなしく


あたしばかりとらわれてばかり。

(今日のあなたは誰のものですか。)

 


自由詩 金曜日はあたしのあなた。 Copyright 哀詩 2007-08-19 06:20:46
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