金曜日はあたしのあなた。
哀詩
あなたがくださった薔薇も昨日には、
もう枯れてしまったの。
形を保とうとてさしだした小指から、
きれいにぱらぱらと落ちていく様が
なんだかあたしの恋心みたいでした。
こんどあいに来てくださるのは
いつになるでしょうなどとぼやいてみるつもりは
もうとうございません。
あなたのおもにになるくらいであれば、
どうか枯れてちって砕けたかべんになりたいものです。
あなたが落としていった、
あのあまったるいくちづけには参りました。
いつになってもあたしのくちびるを離れないのです。
一体なんのこうりょくなのであろう、と
考えるとどうじに、
あたしがあなたに置いたキスも、
そうであれば良いと願う所存でございます。
べっどにしみこんだ体温と、あい。
それらが今夜もひとりのあたしを
いっとう淋しくさせるのです。
きてくださらないのなら、
何ものこしていってほしくないのだと、
そのむねを伝えようにも、
あなたの面影がなくなったら
あたしは消えてしまいそうです。
とらわれてはいけない、
あなたにせっかく説うてもらった言葉もむなしく
あたしばかりとらわれてばかり。
(今日のあなたは誰のものですか。)