π≒
悠詩

電算機の描く夢は
完璧なシンメトリー
剥ぎ取られた発汗性を嘆くことなく
ぼくはきみの秘密を語り続ける

3.14159265358979323846264338327950288



贅沢なわがままが許せなかった


美しい収束を
逞しい極限を
共有し
享有し

それでも語り尽せない無理数を
気に病んでいることが
憎かった


πという名に満足できないのか?
ごまかしに我慢がならないのか?
その混沌を醜く思っているのか?


きみの体に含まれない数列はない

291 291 
     ニクイ ニクイ
42219 
     シニニイク
100 
     トマル
37564 
     ミナゴロシ
489 
     ジバク
02
     オニ





104
     テンシ



πに託けた穢れなき器は
限りない躍動の象徴




どんな言葉にも劣らないたった1文字を
きみ自身が否定するなら
πがπであることを誇るまで
ぼくはきみの秘密を語り続ける

その1文字に
決して敵わなくとも
語り続ける



限りないイコールに辿り着くまで
電算機詩人は語り続ける




自由詩 π≒ Copyright 悠詩 2007-08-18 01:07:27
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