いのり
服部 剛
木の幹にとまり
無心に鳴いて一週間
地に落ちて
引っくり返った蝉の亡骸
無数の蟻に
体を喰われながら
丸い瞳に陽の光をうつし
両手を合わせていた
自由詩
いのり
Copyright
服部 剛
2007-08-18 00:28:23
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