少しだけ、怖いお話
由希
あなたは極相林というものを知っていますか?
植物群集が遷移し
いちばん最後に行き着く姿のことです
つまり、木々の集落が
ヒトの干渉を受けなかった場合の、
最終形態
では、極相林においては
酸素と二酸化炭素の供給量が釣り合ってしまうということは
知っていますか?
そうです、
作られた酸素は同じ場所で使い切られてしまいますから
当然、私たちの分は無くなってしまいます
ここからは、少し考えてみましょう
もしも、植物群が動物群に意地悪な形で進化を遂げたら
どうなるでしょう?
確かに、動物の死骸は
植物にとって有効な栄養源となり得ます
けれど、植物は光合成という独自のシステムで
自らの活動エネルギーを確保することができるではありませんか
もしも、彼らが私たちを切り捨てようとしたら?
自分たちの身を、伐採や捕食から守ろうとし始めたら?
恐ろしいことに、なるとは思いませんか?
飽くまでも、仮説
けれど、その仮説が仮説でなくなる日は
案外近いのかも知れません…