火曜日
凛々椿

かんらん石を積む夢と
黒砂が舞い踊る夢を
秒針が殺したので
小指にてそれを折りました

ざあざあと鳴る
雨の音の降りしきる
信じ
終わり
嫌疑は流れず
淀み腐り異臭を奏で
雨の音の降りしきる
爪先に悲しみの 染みる

昨日
河川敷で人が死んだ
路地裏で
猫が生まれた

逃げ回り逃げ遅れ
今日という日を醜く知り
いつか笑うの

いつか笑うの

うたごえの
白布の空へ揺れては消える

底を這う25°を一口

ひやり 風は背中を食んで
かたことかたん 線路の立てる
雨が死んで音が死に 
空に余韻
火曜日の夜に
影は静かに地面に眠り
酔いは悲しくひらりと巡る
大人の涙は子供の涙 
どこかにこぼれ どこかに忘れ
くたびれ足らがのたりと歩む

夜編む 陸橋にて




自由詩 火曜日 Copyright 凛々椿 2007-08-13 09:36:23
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