朝を繋いで
青井 茜
目を覚まして
つけっぱなしの電気に
駄目駄目と首を振る扇風機
頭上ではコンポが唸ってる
抱かれない抱き枕に
足だけ投げ出して
ヨガのポーズをとってみた
ちょっとしたカーテンの隙間に
視線を埋めて
昨晩の流星群を思う
今更、と
願いごとを
三度唱える機会を逃して
嫌嫌と手をかざす私
耳元では携帯が怒鳴ってる
抱きしめたぬいぐるみに
唇を押し付けて
キスのシーンを演じてみた
乱れた前髪の毛先から
思考を絡めて
昨晩の流星群を思う
私の瞳では捉えられなかった
夜空を
どんな風に駆け回ったのだろう
雲がにょきにょきと生えて
水色に着替えたばかりの空を
デートに誘っている
そのように
窓が中継していた