ワールドエンド
ゆうさく

そろそろ
世界が終わりますと
アンゴルモアが
満面の笑みで
ニュースで伝えている

外に出ると
風が吹き荒れて
エメラルドが
散乱している

人の寂しさでこしらえた、
円形のどでかい爆弾が
宙に浮かぶ

もう終わりだと
人は皆うなだれた

コンクリートと雨のセックス
においがいつも以上に
いかくさかった

蝉は鳴く泣く
シシシシシ
こんなにイライラする
泣き声だったのか、と
おもいながら
足でそいつを踏み潰した
ぐちゃぐちゃしてて
かなしかった


蝉の宴はやまない、
死死死死死


世界がそろそろ
死にかけているころ
言葉であそぶ

ブチギレ神様
別の惑星を作ったのに
詩人が何故だか
早く死んでくれない
人々は夕焼けを食べて
幸せそうに
くだばってゆく

あまりに美しすぎて
僕は無我夢中で
言葉を出産する


蝉の宴はやまない、
詩詩詩詩詩


上を見上げたら
くれないに飲み込まれる、空
一部分ぽつんと
独りぼっち、群青

そろそろおしまいどき
夕闇が連鎖していく
時々、群青

崩れた笑顔で、僕は
世界の終わりに
溶けてゆく


自由詩 ワールドエンド Copyright ゆうさく 2007-08-11 20:28:50
notebook Home