眠っていたい
信天翁

セピアいろした靄のなかでは
柄物を照り返す鬼火は見えない
(ふやけたエナージーが衰退したからか)
そして 空洞化した脊椎のなかにも
白物を跳ね返す漁火は見えてこない
(病んだ血が淀んでしまったからか)
あゝ 赦されるなら
しばらく眠っていたい
目覚めたときの世界が怖いから
・・・打ち寄せる星のしぶき
・・・引き返す巻貝のあぶく






自由詩 眠っていたい Copyright 信天翁 2007-08-10 20:24:51
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