■■■   白いスカート on 白い自転車   ■■■
じゃんじゃっく



僕らはバッティングセンターで
叫び合った
バットを持ち替えながら
グリップを握りながら
150キロの豪速球だって
打てる気がしてた


僕らは踏み切り待ちで
喋り合った
トートを持ち替えながら
君の手を握りながら
この電車でどこまでだって
(150光年先だって)
(1500マイル先だって)
(150歳のカップルだって)
行ける気がしてた


僕らは駐車場で
愛し合った
ハンドルを持ち替えながら
僕のを握りながら
天国へだって地獄だって
逝ける気がしてた


でも今じゃ
僕が覚えてるのは
君のあの

白いスカートと
白い自転車

だけで
白いボヤケタ映像しか
残ってないんだ
なぜだろう


君のスカートはとても白くて
眩しい位花柄が綺麗さ
その裾が風にタナビクとき
僕は落ちつかなくなった

ゆっくり
ペダルを漕ぎ
君は風に乗る


君は駆ける
この道を

君は翔ける
この空を

君は架ける
その罪を

君は賭ける?
この愛に


白い自転車で
君の自転車で
走っていこうよ


暑過ぎる午後と
冷え過ぎる夕べ
そんな空気をタクサン感じて

春の昼と
春の夜に
翻弄されながら
僕らは
この道を

白い自転車で
君の自転車で
走っていこうよ

どこまでも
どこまでも

鼻歌を歌いながらさ
花唄を聴きながらさ

少し派手な八重桜も
蜜の味なツツジも
黄色い薔薇も
白い木蓮も

花唄を愛でようよ
鼻歌を歌いながら
口笛を鳴らしながら

白い自転車で
君の自転車で
走っていこうよ

どこまでも
どこまでも








自由詩 ■■■   白いスカート on 白い自転車   ■■■ Copyright じゃんじゃっく 2007-08-10 11:12:22
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