楽園
快晴

外はもはや灼熱の花園であり
煮えくり返った脳味噌とハラワタが
ヘドロになって飛び出し
それを食らう人間の顔をした腐った豚どもが
この世のものではないようにあまりに美しく
私はそれに花をたむけたいと願い
焼け落ちた花びらを拾い集めると
ひどく醜いお前の頭にそれをかざし
「愛している」などと陳腐に口に出し
そして即座に殴りつけたお前の顔が
あの日に死んだ母親に似ており
私にも母親などがあったことを
感傷もなく思い出しながら
殴りつけた右手の痛みを多少気にしながら
よろよろと歩き出した先には
神と名乗る者が何万と存在しており
私は一つの祈りの言葉も知らぬままに
その可憐な風景の一つになった


自由詩 楽園 Copyright 快晴 2007-08-09 17:12:57
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