白んだ夕焼け
ゆるこ
昨日まで人生はカオスだと笑っていた
伸びた爪を弾きながら
縮んだ背中を凝縮させて
大した呼吸もせずに
(含んだ脱脂綿は、明日は使えねぇんだ)
そうなんだ
溢れすぎた風呂の蛇口を捻るように
膨張した空気に身を投じるような
(むつかしさに)
縛られている気がしてさ
嘆く薄い世界は
やっぱりうすらわらいなんだ
緊張してしまってさ
削除されたくなるんだよ
空気の抜けた自転車で
車に飛込む夢をみる
泡沫みたいなはかなさに憧れる
それ 弱さだってさ
(かみさまかみさま)
何度唱えても
やっぱり変わらないんだよ
今日はやっぱり現実でさ
明日はやっぱり白紙なんだ
憧憬に陽が差す
黒塗りの自分から脱皮してさ
ほら、四角窓
やさしいそら