■■■   jacob's ladder ヤコブの梯子    ■■■
じゃんじゃっく



天使の梯子が空にかけられ
降り注ぐ光は祝福している

何を?
君を
僕を
世界を
この毎日を
絶え間なく続くこの円環を
止まり行く事のないこの時間を
そして限りあるこの生と死を

僕らはヤコブの梯子を上り
強く また 行きたいと
願ってる

山と海に囲まれたところ
良く晴れて 風が吹いて 
雲の多い日は それは現れ
雲の切れ間からスポットライトが差し込み
太陽の光が強さを増していくんだ

海の上にいくつも降り注ぐ光
頻繁に見ていることに気づき驚くとき
不安になり顔を見合わせたりもする

美しい物を見過ぎた僕達は
いつも不安から逃げられない
恐れおののき
でもそれでも
美しいものを追い求めて
目を痛め続けるのだろう

天使が空へ羽ばたき帰っていくとき
それはまるでルーベンスにように
パトラッシュとネロのように
みんな涙を流している

あの光の下で天に召され
人々が昇っていく
神が命じた天使が舞い降り
二人を連れて行く
(イカロスの翼みたいに溶けたりしない)

大気の中で日射をうけて
光る微かな粒子たち
太陽が天高く上がっているときも
雲の切れ端から幾筋もの光が
まっすぐ伸びていた

なんだか
世界の終わりが近づいてきて
いるような気がして
レンブラント光線なんかを
探している 見とれている

美しい物を見過ぎた僕達は
いつも不安から逃げられない
恐れおののき
でもそれでも
美しいものを追い求めて
目を痛め続けるのだろう


天使の梯子が空にかけられ
降り注ぐ光は祝福している

何を?
君を
僕を
世界を
この毎日を
絶え間なく続くこの円環を
止まり行く事のないこの時間を

僕らはヤコブの梯子を上り
強く また 行きたいと
願ってる






自由詩 ■■■   jacob's ladder ヤコブの梯子    ■■■ Copyright じゃんじゃっく 2007-08-08 00:36:54
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