1945
わら

いこう
この丘をのぼったら
一面の星空みたいに、きらきら輝く町並が見下ろせるんだ



キミの手をつないでゆくよ

いこう
澄んだ夏の青は
海を宝石のように輝かせるんだ



いこう
港を眺めたなら
見たこともない船たちが行き来しているんだ



いこう
たとえ、キミのカラダが病弱でも
ぼくが担いでゆくから



いこう
あの山を越えたら
おいしいパン屋さんがあるんだ



いこう
ぼくたちが大人になったならば
キミに、おなかいっぱい
いろんなものを食べさせてあげるんだ



いこう
この戦争が終わったならば
ぼくたちは街に出よう



そこには、
きらきら輝くような
自由があるんだそうだ 














自由詩 1945 Copyright わら 2007-08-07 00:01:03
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