夜のドライブ
あずみの
バックミラーの中
満月には少し足りない月が
どこまでもどこまでも
追いかけてきた
ヘッドライトの灯りの中
小さな白い子猫が
おびえた顔で行き過ぎて
外灯の影を
コウモリがすばやく飛び交った
人は眠れど
街は眠らず
白々しい灯りだけが
煌々と夜道を照らして
誰もいない道路の赤信号で
ひとりブレーキをかけた
青信号に変わるまで
あと1分
自由詩
夜のドライブ
Copyright
あずみの
2007-08-05 07:16:07