空中庭園、八月三日
白昼夢
見よ!この空を
私は冷たい塊の上に立って
流れ行く雲を眺める
金が流れていく空中庭園には
眩暈と倦怠が空を飛ぶ
暗い牧場には
金に眼が眩んだ蝿が集った豚の屍骸がゴミ箱に溢れ出す
違法建築の箱庭に
煙草の煙がこだましていた
この世の物の全てさえ
飲み込み尽くすか札束よ
さあ夏の始まりだ
あの入道雲に向かって空を泳ごう
見えない足場に一歩踏み込めば
そこはもう空の上
「ほら、天国が見える(地獄かもしれない)
近づいてくるでしょう?
照らされた熱い地面が、そうして消えていったもの達が」
君は蒸発する
そして空に昇っていくのだ
あの煙突から
霧散していく夢の中
空には憂鬱、季節は夏