虹色町の入り口辺り
プル式

始まりの雨は容赦無い美しさで
僕の意識をもぎ取って言った
これで悲しくなどないだろう
そうして溺れてしまいそうな涙を
拭うことなく包み込んで
泣き声すら包み込んで
暗い夜に薄鼠色の夜明けを与えた
足元には小さな花が泣いていた


自由詩 虹色町の入り口辺り Copyright プル式 2007-08-02 07:59:44
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