鍵
hope
(分かって欲しい)
そう思う気持ちが無駄に言葉を作り出す。
その数だけじゃ、ココロが通い合うコトもないのかもしれない。
そして、
(分かってる)
という気持ちは、何時だって届かない。
そんな言葉だけじゃ、その気持ちは届くコトはないのかもしれない。
そんな繰り返し。
きりが無い。
でも、ソレを、辞めようとしないのは何故だろう?
何を見て、何をすきになって、何に傷ついたの?
(その全部が、きっと【人】なんでしょう?)
言葉にならなくても、声が届かなくても、赦してしまえるコトができる【私】でいれたら良かったのにな…
ココロの奥の秘密の扉、その鍵を失くした時に初めて、私は笑うコトが出来るんじゃないかしら?
(でも、)
(きっと、)
私に【感情】が残っている限り無理なのかもしれないね…
意味のない言葉ばかりが、頭の中を回ってる。
(嗚呼、ココロが重い…)
月が私を見ていた。
ココロの奥が何時も煩いから、
私は目を閉じる、
(もう何も見たくない)
何を見て、何をすきになって、何に傷ついたの?
(その全部がきっと【あなた】なんでしょう?)
こんな夜を、あと何回繰り返せばいいんだろう?
何処かで誰かが泣いている。
(動けない)
それだけ。
それだけ。
それだけ。
それだけが、真実。
(こんなにも届いているのに…)
それだけが、真実。
言葉になれない、誰かの泣き声だけが…
(何時だって届かない)
涙を堪えすぎた夜、
月が私を見ていた。
(ねえ、)
(しってる?)
私が、そうである限り、私は【私】から抜け出すコトは出来ないんだと思う。
私も、
俺も、
あなたも、
君も、
きっと、
あの人も…
(もう、その全部が溢れ出しそう…)
でも、その【鍵】は、常に、ずっと、ココロの奥。
だから、
【その全部】は今夜も静かに朝を待つの。
届いても、伝えきれない、この想いと一緒に…
そんなコトを私たちは、ちゃんと分かっているの。
(ねえ、笑って)
無理だよ…