貴方の定義
キセル

全く

この身体が燃えて骨になって
墓に入っていることにも気付かず
我が魂は何処へ
悲しみと憎しみにだけは還ることなかれ

我が魂の声は
壊れたラジオの様だと言われた事があった
腹が立ったので殴ったのだった
殴られたのも殴ったのも夢の中の自分だった気がする

夢の中の生活は
雪の中でゴミを集め
ゴミを吸収しを排泄しゴミと交わりゴミを生み出していた
リアルのそれと、恐ろしく同義

私の特技はゴミを生み出す事
これはリサイクルなのだ
自分が自分になるから
自然界の循環効率なんて比ではないさ

ある日自分が現れた
私はあなたと違うあなたよとほざいた
二者択一だが選ばずに同居
俗に言う自我と二重人格のこと

二重人格の定義が知りたい
猫かぶりは、差別は、結局、私は
誰も知らないに決まっている
私は誰も知らないから

決まっているならきっかけはどうでもいい
あの世のような甘美で温い貴方の手
ソウルメイトかと思い、とたんにふき出したが
それでもいいかと、自分を呼び戻す

そう思わせるのが、貴方だった



全く









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木島始氏の四行連詩作法によった。





自由詩 貴方の定義 Copyright キセル 2007-07-30 01:14:23
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