神様は人に祈りを捧げない
プル式

銀の矢が放たれる
その先には小さな少女が眠っていた
少女は目覚める事なく
永遠の眠りについた
少女として
人として

男は一生その業を背負い
償いの日々を送った
それは重く
苦しみに沈む生涯であった

ある夜
男は息を引き取った
その夜
何があったのかは解らない

男の墓には今日も花が手向けられていた
沈丁花の向こうに
小さな少女が見えた気がした


自由詩 神様は人に祈りを捧げない Copyright プル式 2007-07-27 01:44:16
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