いちご牛乳の終わり
君の、


いちご牛乳が
太陽の上で
たまご焼きというか
目玉焼きに
ひっついていたので
ひっぺがそうとしたら
ぎーぎー鳴いて
たまごと一緒になって
かたまりかけていたので
もっとひっぺがそうと
爪をたてたら
もっとぎーぎー鳴いて
でもいちごは
牛乳じゃないからと
思って
説得しようとして
でも
たまごは太陽で
焦がされないから
夏はもうすぐ
終わるし
牛乳だけじゃないから
砂浜だってあるし
でも
ぎーぎー鳴いて
白く固まってきて
ぺらぺらに
牛乳はいちごから
分離しようとしなくて
なのに蛹になるから
ぺらぺらが
羽みたいになって
やめてやめて
ぎーぎー鳴いて
どっちがどれだか
わからなくて
いちごは
太陽があるし
固形じゃどうしようか
わからなくて
夏が
もうすぐ終わるって
いってるのに
砂浜も
海も
みんな無視してて
羽みたいになってて
目玉焼きに
なりそびれて
たまご焼きになると
固まっちゃうから
いちごは
牛乳といっしょだったのに
つぶつぶになってきて
牛乳色で
白身が
あたし終わるって
いって
つぶやいたら
海も
蒸発していて
たまご
オムレツにもなれなくて
平ぺったく
つぶつぶが排されてて
黄身が
どこいったのか
わかんなくなって
いちごも
牛乳もないてて
でも
太陽が冷えてて
どこにも
羽はないよって
いわなくちゃ
いわなくちゃなんない




自由詩 いちご牛乳の終わり Copyright 君の、 2007-07-26 14:32:58
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