43P 「短歌2」より
むさこ


目の前の妖しき影にいぶかりしも
あげ羽蝶なり思はず和む

家毀ち空地となりて草萌ゆる
中に蒲公英艶やかに咲く

北山は吹雪と見えて霞みゐる
吾が行く川辺 陽は燦燦と

山茶花の花はブロックの塀沿いに
冬陽を浴びて色冴ゆるなり

硝子戸に雪片大きく映る夜に
焼芋屋の声響き渡りぬ


短歌 43P 「短歌2」より Copyright むさこ 2007-07-25 20:40:43
notebook Home