旅の一季
おるふぇ

時計台の上で
大きく手を振りました
その時に見た花びらは
鮮やかで忘れません

きっとこの草原の
緑色に隠れて
僕たちは
未来を見ていた

どんなに美しいものよりも
君と生きる世界は
輝いているように思え
醜いものや汚いものが
そこいらに潜んでいることも
受け入れられるような



 (夢って言葉嫌いなの

  そう限定することで

  一生叶わない気がして

  やり続けること

  それ自体が

  もう夢の最中)




悲しいことを悲しまないでくれ
どうかあなたが生きる未来に
この想いが繋がるように
そっと投げ掛けて

時計台の上で
手を振りながら
別れを告げたものは
今でも
思い出の一ページでありまして
花びらが飾ったさよならに
軽い慕情を募らせる

また出会える日が来るから
それまで歩き続ける意味を
しかと胸に刻んでいく
旅の一季


自由詩 旅の一季 Copyright おるふぇ 2007-07-22 18:12:48
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