父の死
ゆるこ
蒼白な表情を
死体の父は脆く浮かべた
体から湧き出る日常が
沢山の汚いを表現していて
宇宙の屑のように感じた
(からだの なかの
優しい、濁毒が
ピアノを弾くように
押された胃袋は
長年のものたちを
容易く口元にあげていた
見返すと
やっぱり精算は泥まみれで
回りを彩る
うつくしいはずの花たちも
酷く体をひしゃげていて
あの日錆びた
私の全てが
がらりがらりと
おとをたてて
ぶっ壊れて
煙突が放つ全てに埋もれ
空が吸収してしまったそれを
石のように、黙って
静かに見送った
自由詩
父の死
Copyright
ゆるこ
2007-07-21 00:08:00