せみ
むむ




スライスされた太陽が

幾重も波に浮かぶ頃



ゼンマイが巻き戻る音にも似た

声をせいいっぱい張りあげながら



たったひとつの空へと



切ない夏を作り 刹那な夏に消える

溶けきった夏の

夏の奴隷になっちゃった



キミはその網で

ぼくをつかまえようと必死

だけど



残念でした



ぼくが先に

キミのこころを

つかまえたよ






自由詩 せみ Copyright むむ 2007-07-20 19:03:23
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