フローラ
おるふぇ
眠りかけの夜に
キスをするしぐさの
芳しさ
ああ…
少女は
小さくため息して
壊れかけの夢を
抱きしめていた
しゃれたドレスを着て
踊っていた海辺に来て
じっと海に映る
月を見ながら
呼吸する星の片隅で
ある世界は終わり
ある世界は始まり
たとえそれが沈黙に
沈んでいるとしても
必然と偶然を
交差しながら
たゆみなく世界は
時を与える続ける
ああ…
ただただ
感情でいっぱいになる
みんなからっぽなんだ
海の向こうに
何があるかも知らないで
少女の瞳は透き通っている
朝がくるまで
大人になるまで
抱きしめているものを
落とさないように
大事そうに
この海辺にあるものは
みんな優しかった