我に光あれ
小池房枝

言葉は、時々、海に似ている。ひとのそれへの扱い方が。

何でもかんでも投げ込んだり引っ張り出してみたりした挙句
何かあるや否や「言葉って難しいですね。」

ひとよ、それは言葉のせいなのか。
小一時間ばかり問い詰めたい。けれど。


  「そうですね。言葉は難しいですね」


どうぞ、立ち竦んでください。投げ出してください。
何故なら、確かに言葉わたしは難しいのだから。

そしてかかわりたくなくても、かかわらずに済むものではないのだから。
引き受ける気がなくても。何ひとつ、担う気がなくても。


自由詩 我に光あれ Copyright 小池房枝 2007-07-19 22:00:15
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