苺と蝶と、
秋桜

ただ甘いだけではなくて
程よい酸味を含んでいる

その醸し出す香は
遠い世界の片隅にいる
気難しい風をも誘い出す

その姿に魅せられたものは
彼女を手に持ち上げる


しかし、摘み取りはしない


いや、出来はしない


彼女の傍らにはいつも
美しい蝶がついている

彼女らを引き離すことなど
誰にも出来はしない


彼女らは互いがいることで
一つを象っているのだから


あなたはもう魅せられただろうか?

苺と蝶と、その番人に


自由詩 苺と蝶と、 Copyright 秋桜 2007-07-19 18:55:03
notebook Home 戻る