泣きながら西瓜を食べる少女
ヨルノテガム
赤い山の頂上は削られて
お菓子もアイスも
好きだけれども
ジュースを食べていたい
燦々と照る陰の地下水のように
しみ出してくる
地面の地層をかじり当てたい
口元にほくろがあれば色っぽいのよ
こりゃあ 大きいや
吹き捨てちゃえ 5mへ
歩きながら、
ママンに追いつきながら、
それでも山を削りながら、甘い雨が身体に拡がりながら、
涙が出ながら、真っ赤な血みたいに輝きながら、
ほくろをあちこち邪魔に吹き飛ばしながら、
このコンクリートだらけの道に
ほくろが根付くことは無いまま
ママン 待って!
誰か一緒に入ってくれるなら
スイカファンクラブ作りたいワ と
おませを考えながら、
赤い半月を縦にザクザク切って
赤い山脈、1つ二つ3つ4つ 両端は転げて平野になって
少女ならば
蝶々のように
山頂の雪を
舐めていたい
ほんのり甘いよ
甘いよ、わたしバッタになっちゃった
カブトでもいい
キュウリは嫌よ嫌よ
山脈の高い山脈の赤いそれに、
抱き締めていたい
抱き締められていたい
ワタシの涙、
迷子に思われてるん?
赤い山脈、消えた