錆びた鉄
ぽえむ君
鉄は錆びていた
光沢は外に発しない
錆びきっていた
鉄は昔を思い出した
あの銀色に輝いていた自分を
当然だと信じていた
今はぼろぼろな茶色の体が
悲しかった
雨に濡れて
少しずつ肌が落ちてゆく
このまま朽ちてゆく自分の
その心はずっしりと重かった
錆びた鉄の隣に
夏の白い花が咲いていた
自由詩
錆びた鉄
Copyright
ぽえむ君
2007-07-17 13:11:38
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