トロツキーの口唇、眩惑。
ミゼット
(天井にはたくさんの実がなって、今にも落ちるような気がする)
犬と抱合しましたの。 痩せた短毛の犬です。
私は十六日前に生まれた女。唖です。
この骨の肉は、絡み合ってようよう見えそう。
本当が見えそうよ。真実なのよ。
毛皮に顔を埋める。鼓動は嵐、そしてうねる。
悪寒、ほうせんか、きのこ、まぶたの。
知っているだけ教えてもらいます。
どうしてそんなことを言うのです。
ああ、手のひらから光が逃げてく。
(机を引きずって持ってきて、その上に椅子を乗せて、
まだ足りないから図鑑を画集を積み重ねたら
葉の間から覗く実は、みんな私の赤子だったのです)