雷雨
仲本いすら

 
横たわれライオン
お前は長く走りすぎた
渇ききれないお前が
瞳に写すのは
限りない緑と
求めていたはずの
青だろうなあ
 
次第に灰色になるお前を
私は少しだけ強く覆うよ
まだ腐らないお前を、
 
 
横たわれライオン
お前は長く走りすぎた
吠えたあとの
あのびりびりとした振動は
まだお前の周りにある
渇ききれないお前の為に
私は涙を流そう
お前に強く打ち付けよう
 
 
横たわれライオン
お前は最後まで走りすぎた


自由詩 雷雨 Copyright 仲本いすら 2007-07-15 23:11:02
notebook Home