34P 「短歌2」より
むさこ
井戸掘の職人たちは泥つけし
顔そのままにしばし仮眠す
階下にて九州土産の風鈴が
台風予報の風に音たつ
名月に逢ふひとときを足らひゐて
たゆたいがちに春間近かなり
【昭和四十八年一月】
ビル街に雨風強く吹き荒れて
歳末戦線今したけなわ
デパートを出づれば夜かと紛ふほど
真昼を暗く低気圧通る
短歌
34P 「短歌2」より
Copyright
むさこ
2007-07-15 21:17:57
縦