思い出パラソル
ぽえむ君

父の傘は
とても大きかった
雨が強く降ろうとも
何の心配もいらなかった

父はその傘を
若い時に買ってから
ずっと使い続けていた
何度か壊れかけたが
それでも修理して使った

雨の日の朝
父がその傘を持って
出かける姿が勇ましかった
父とその大きな傘に憧れた

父の傘は
とても大きかった
けれども
年老いた父の背中は
とても小さくなっていた


自由詩 思い出パラソル Copyright ぽえむ君 2007-07-14 23:36:40
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