祈るだろう、目を閉じたら、
ふるる

鯉が吊るされた
教会の屋根に
虹は鱗を落とす
七色ではなく十二色の
クレヨンじみた

ツタはいつまでも
少女を縛り付けて
泡を吹いた口から
鯉が生まれるので吊るされる

正常な幽霊が壁を出たり入ったり
閉じられてないなら
出るも入るもない

自らを異常だと
自慢げに言う人
オリエンタルな腕時計はいつも
2時か5時

腕時計の針に
少女は縛られて
5時よ0時よ2時よ
言うたびに鯉が生まれる
ので吊るされる

大量の鯉が
教会の屋根に吊るされ
虹は鱗を落とす
色はばらばらのクレヨンで混乱

混乱の最中
プロポーズと婚姻
それはあれだろうか
ついに自由な少女
自らを異常だと
ツタにからまれる人

酒場ではお祈り
教祖からの言葉

振り子がゆれ
針がふれ
5時よ0時よ虹よ
そして一本に重なって

それから歌

ゆれるゆれる幽霊ゆれる
ふれるふれる気がふれる
オリエンタルな木製の陶器
一本道のメイズ
肌が透けて骨が見える人
虹の鱗

それらすべて敬虔に
祈るだろう、目を閉じたら、闇

それから歌

ゆれるゆれる幽霊ゆれる
ふれるふれる気がふれる
大量の教会が吊るされた鯉
時計の針は5本
ツタにからみついてる人
閉じられているなら
出るも入るもない

それらすべて敬虔に
祈るだろう、目を閉じたら、


     ひ




自由詩 祈るだろう、目を閉じたら、 Copyright ふるる 2007-07-14 22:19:52
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