33P 「短歌2」より
むさこ
里芋の葉に露玉を宿らせて
風も光りて土用に入る日
身体ごとゆるるが如き北山の
杉のみどりが視野に広がる
微熱ある夜を目覚むれば
枕辺に誰がつけくれしか蚊取香匂ふ
熱湯の中の蛤り音たてて
口を開くに背すじが寒し
干し物を忘れし夜をベランダに立てば
素足に温さが伝ふ
短歌
33P 「短歌2」より
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むさこ
2007-07-14 20:33:43
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