君が初めて泣いた日
蒼穹

今お腹蹴ったよ って言っていたのがまるで昨日みたい
時計の針の音が脈と重なって 僕を追い込んでいく
髪をかきあげたときだった 天使が舞い降りてくれた

おはよう

肌に触れた瞬間 抱き上げている時間
体温を感じる 血の巡りが伝えている
脆くて 優しくて ふたつとない 結晶を

ありがとう

君が初めて泣いた日
みんな笑っていたんだよ
命の温もりと 祈りの先の光りに
君と一緒に 泣いていたんだよ

今名前呼んだよ って言っていたのがまるでさっきみたい
心の陰の幅が嫌に広がって 僕を追い込んでいく
息を引き取ったときだった 天使が抱きしめてくれた

バイバイ

愛に触れた瞬間 抱き上げていた時間
心音を感じる? この香りが伝えている
脆くて 切なくて ふたつとない 一生を

ありがとう

君が初めて泣いた日
みんな笑っていたんだよ
命の温もりと 祈りの先の光りに
君と一緒に 泣いていたんだよ

ありがとう


自由詩 君が初めて泣いた日 Copyright 蒼穹 2007-07-13 20:27:58
notebook Home