もう何も要らない
狩心
電源が切れそうな時代が 着信拒否を続けている
ぴーぴーぴー 「現在」 使われておりません。
切れ切れな断片が
物語になったとき
私は若さを失った なんつって、
わたしたちが「わたし」になったとき 葛藤が消えた ぴょーん。
なぜこんな虚無の世界に 情熱的な生物が居るのか とか言いながら、
<大人のような子供が 子供のような大人を批判している>
斜陽
誰も目を覚ましてはいけない時間に
誰も目を覚ましてはいけない場所で
言葉のない世界を求めた者たちが
感覚だけの世界に辿り着いた
しかしそれでも満足できなかった者たちが
感覚のない世界を作り始めた
/ここで何かが聞こえても、聞こえていない振りをすること
/ここで何かに触れても、触れていない振りをすること
/ここで何かを見ても、見えていない振りをすること
悲しい時に涙を流さない練習
嬉しい事と悲しい事を区別しない練習
ナイフで刺されても痛いと思わない練習
ナイフで刺されても血を流さない練習
死にたくないから、たくさんのことを感じたい
と、子供は涙を流さずに泣いていました
そんなことは許されないよ
と、大人は血だらけで笑っていました
人はみんな死ぬんだから、
子供は仕方なく、物語を乗せた「わたし」の船に乗りました
消滅へと近づいていく流れ
それでもなお、存在すること
この、感覚のない世界で