人生
結華

小学校3年生の時
弟が生まれました

その日は私の学校の春の運動会の日でした

けれど弟が生まれるので
誰も見に来ませんでした

お父さんも
おばぁちゃんも
おじいちゃんも…

誰の応援もないまま
私は一生懸命走りました
寂しさを紛らわすよぉに…

ご飯も一人で食べました
スーパーで買ったお弁当を

運動会が終わって
上級生の数名が片付けをしているグランドで
一人ポツンと父を待ちました

父は来た時
「弟が生まれたぞ」と
嬉しそうに笑ってました

私の運動会の事なんて
全く聞きませんでした…


弟が生まれてから
母と父は弟に付きっきりでした

私が話しかけても
「また後でね」
といわれるだけでした

『後には忘れているくせに…』

だから私は良い子になろうとしました

テストの点が良かったらほめてもらえる
そぉ思って勉強を頑張りました

でもほめてくれませんでした
返ってきた言葉は
「また後でね」

それでも頑張りました
中学校になっても頑張りました

そして返ってくる言葉は違いました
「100点じゃないんでしょ」

辛かった
頑張ったのに…

それにプラスして
イジメられるよぉになりました

今ほど陰険なものではなかったけれど

誰にも言えなかった…

その時すでに私は
【手のかからない子】
だったからです

誰にも言えないから
身体を傷つけるよぉになりました

カッターで何回もきりました

それでも私は生きていました

毎日毎日
『強くならないと』
と思ってました

だから人前で泣かない子になりました

辛くても泣かない子になりました

『強くなりたい』と思っていたからです

そんなある日
親に身体をきっているところを
見つかりました

けど彼らは
「何がしたいん」
と言っただけでした

私は泣きました
布団の中で
誰にも気づかれないよぉに
声を押し殺して
泣きました


高校になりました

そして寮に入り
部活も一生懸命しました

いくら部活が辛くても
部員には絶対泣き顔は見せませんでした

たまに家に帰ると

「えっ??帰ってきたん??」
の一言

それでも私は
泣きませんでした


大学に入って
一人暮らしを始めました

たまに親に電話をかけると

「なんか用??」
の一言

でも私は泣きません

ほんとは泣きたいけど
泣きません

『私以上に辛い人はもっといるのだから』と
そぉ心に思って


いままでの人生の中で
いろんな事がありました

死のうと思ったことなんて
何十回とある

でも私は生きています

自分の足で立って

たまに下を向くこともあるけど

前を見て
笑ってます

『大丈夫』
と自分に言いきかせて

いつかこんな私を愛してくれる人が現れる日を
訪れることを期待しながら











自由詩 人生 Copyright 結華 2007-07-12 00:46:11
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