サイクリング
乱太郎
淋しさを知らなそうな
青い空に染まろうと
重いペダルを
さらに力をいれて漕いで
汗がぽとり
四十八色の折り紙で
継ぎ接ぎされた丘が
さらに
進めと囃したてて
ぽとりとまた
青い空は
まだ着かないのか
白い歯を見せて笑っていた
ぽとりぽとり
涼しい顔した四輪車が
アツアツの恋人同士を連れ添って
ぽつりぽつり
と追い越していく
どこまでも
ぽ
この長い坂は
青い空への滑走路
ぽと
絶対に飛んでやる
ぽとぽと
絶対に羽ばたいてやる
ぽとぽとぽとぽとぽとぽとぽと
小さなグライダーとなって
風と語ろう
ぽとぽとした
明日の夢の話でもしようか