山体
アハウ

この 曇天のはるか上方
頂が雲の上に突き刺さる

巨大な山体は その裾野を引き
見上げるべき万年雪の銀嶺が
来光とともに不動の姿を現す

薄ピンクに染まる白の世界は
輝きが横たわり

山頂と麓の空間は微動もせず 
巨人の胸に抱かれたよう
素朴で鈍い感動に包まれる

あの左側のピークの下
第三キャンプはあそこ

せせらぎが清い
凍える水温の流れで
顔を洗った


自由詩 山体 Copyright アハウ 2007-07-10 08:41:01
notebook Home 戻る