RONDO
美砂
夢、ゆめ、夢って、
あおりたてないで
将来、なにになるかなんて
考えれば考えるほど
わからなくなる
なんとなく
先の世界は
あまりよいこともなさそう
授業はいつだって
けだるくて
友達と話していても
かわりばえしない
楽しくてもすぐにすぎてゆくし
一生懸命になれるものも
得意なものも
とりたててないのだから
未来、みらい、未来って
さわがないで
壊れちゃうよ
笑われるから
だれにもいわないけれど
ほんとうは
なにもないなんて
思ってやしない
思えない
だけど
弱くて、脆くて、
どうやって守ろうか
どうやって、わたし
これから
いつも昼休みが終わるころ
黒板のちょうど前に
光がさしこんで、そこだけ
埃の帯がみえる
埃はなぜうまれるのだろう
ゴミのくせに宝石のように輝いて
明日もまたその次の日も
うまれては
まいあがる